胸式呼吸・腹式呼吸のどっちが良いの?①
ココ最近、施術中に呼吸の事についてお伝えする機会が増えました。
その際に、「胸式呼吸と腹式呼吸ってどっちが良いのですか?」
「呼吸って息を肺で出し入れしているのに腹式ってお腹に入ってるの?」
など、とても良い質問を受けることが少なくありません。
なので、そのあたりについて書きたいと思います。
そもそも腹式・胸式の違いって何?
腹式呼吸と胸式呼吸の違いは簡単に言うと『横隔膜がどれだけ使えているか』です。
腹式・胸式共に横隔膜(肺の底にある伸縮性の高い筋肉の膜)は使えているのですが
胸式は主に胸郭(胸骨・肋骨・胸椎)を動かして行う呼吸
腹式は主に横隔膜を動かして行う呼吸を言います。
何で2種類あるのかと言いますと、早く浅い呼吸とゆっくり深い呼吸では
換気の量が2倍ほど違います。
一般的な普通の呼吸は早くとゆっくりの間になります。
普段は胸式呼吸が主で胸郭を使っています、生きている為だけの換気で
普段何かしら動いていますし、運動することもありますので換気も沢山
必要になってきます、胸郭の呼吸だけでは補えない換気を横隔膜を
使ってより沢山の換気を行えるようになっています(腹式)。
これだけでも、人間の構造って素晴らしいと思いませんか?
胸式呼吸・腹式呼吸どっちが良い?
胸式呼吸も腹式呼吸も両方大切です。私的にはどっちが良い?ではなく
1番重要なのは、この2種類の呼吸を臨機応変に使いこなせる自然な身体だと思います。
ところが、この臨機応変に呼吸を上手く使いこなせていない方が多いです。
ピラティスでは胸式呼吸、ヨガでは腹式呼吸の呼吸法を使われていますし
胸式呼吸はリフレッシュ、腹式呼吸はリラックスに使われると言われますが
私個人の考えでは、ピラティスやヨガなどで呼吸法を使いながら身体を大切に
していて、その方の身体に合っていれば、どんな呼吸でも良いと思っています。
しかし、私が最近出会う方々は、ピラティスやヨガなどをされていて身体に良いと
される呼吸をしているのに、何かしっくりこないという方々。
そんな方々にこそ見直してほしい『自然な呼吸』と『深呼吸』
どんなにピラティスやヨガなどで身体に良いされる呼吸をしていても
日常に落とし込めていなければ、それってどうなんだろうと思います。
自然な呼吸?
『自然な呼吸』って?
はっ?生きてんねんから自然に呼吸しとるわい!!ですよね。
・疲れが中々とれない
・寝付きが悪い
・寝られへん
・適度な運動、ストレッチなどしているのに・・・
・同世代の人と比べて体力・気力が著しく劣っていると感じる
などが気になる方々は特に確認してみて下さい。
●パソコンのキーボードを必要以上な力で叩いていないか?
●歯を磨く時、ドライヤーを当てている時に力が入れすぎていないか?
●ドアの開閉時のノブに力を入れすぎていないか?
●鉛筆、ボールペンなどでの筆圧はどうだろうか?
●物を取る際に、もう1歩前に出ればラクなのに手足を伸ばしてないか?
●くつ下・ストッキングを履く時、息は?
●身体を屈伸、捻っている際は自分の息はどうなっているか?
まだまだありますが、どうでしょうか?
これらにそういえば・・・と思い当たる事がある方々は
力み(リキミ)の為に呼吸が止まっているのか?
呼吸が止まっているから力むのか?わかりませんが
どちらにせよ、呼吸を止めている事が多いです。
1日約3万回している呼吸の内の何回呼吸を止めている事か!
きっと何百回以上だと思います。
1日何百回だとして、それが1ヶ月・1年・・・としたら
とんでもない回数の呼吸を止めていることになります。
身体の中には空気圧が一定に保たれています。
ある程度膨らんだ風船やペットボトルをイメージして下さい。
その風船やペットボトルは、中の空気圧を一定にする為に、
形状が変わる(曲がったり、捻れたり)と空気が出て、基の形に戻ると
空気が入ってきます。
身体はこのようなシステムになっています
これが『自然な呼吸』です。
上記でそういえば・・・と思い当たる事がある方は
力んでないか、自然な呼吸は出来ているか、ご自身を観察してみて下さい。
間違っても、3万回の呼吸を四六時中、意識してみてとは言いません。
気が狂いますよ(笑)
そういえば・・・と思い出した時で良いです。
大切な事は、今の自分を知るということです。
少しでもご自身で身体のケアをされたい方は、自然な呼吸ができているか
それに伴い、力んでいないかを確認し、まずは自然な呼吸のイメージと
余計な力を入れないようにしてみましょう。
次回は『深呼吸?』について書きたいと思います。