股関節痛

●症例4:中腰で作業しているとキューッと痛くなってくる

患者

50代 男性

来院日

2018年 2月

症状

仕事の業務で中腰になって作業をする事があるのだが、1週間前からその作業をすると
鼡径部の奧と臀部の下の辺りから大腿の内側部にかけて痛みが出現する。
ホームページを見て来院。

治療内容と経過

〈初診時〉
動きを確認してみると、中腰姿勢で歩き回ると痛みが出現する。

動きからの発痛部に関連する腰のツボに鍼をして、再確認してもらうと臀部の痛みが半減。
次に、膝のツボに鍼をすると僅かに臀部の奧に違和感を感じる程度になった。

「そう言えば、重い荷物を踏ん張って押していると股関節の奧が痛かった」と思い出された
ので、再現してもらうため同じ姿勢で壁を押してもらうと、股関節の奧の発痛部と僅かに臀部
の奧に感じる違和感の場所が一致していることが解った。

腸腰筋に問題があると考え、関連する足のツボに鍼をすると股関節の表面に痛みを感じるよう
になった、もう1本足のツボに鍼をして大幅に軽減したので施術を終了した。

〈2診目〉(1週間後)
中腰姿勢での歩き回り時での痛みだけが残り「10→2」とのことなので、腰と膝のツボに鍼
をすることで消失したので終了。

使用した主なツボ

腰眼L 陰谷L 中腰L 太衝L

まとめ

鼡径部の奧の痛みと臀部の下の痛みの発痛部は主に大腿後面のハムストリングスと考える。

中腰姿勢での下肢の過緊張が蓄積され体幹との連動性を不具合にすることがある、そのため
腸腰筋の負担が股関節の痛みを増した症状になった。

今回は足の指間や膝の動きを調整することで早期改善できた症例である。

●症例3:10年くらい前から歩き出す1歩が不安定で最近股関節が痛い

患者

40代 女性

来院日

2017年 11月

症状

1ヶ月位前から、歩き出す際に左股関節に痛みが出て同側の大腿全体にかけて重ダルく、力がぬける感じで不安定感がツラくなってきた為、ホームページを見て来院。

治療内容と経過

〈初診時〉
股関節の動きを診てみると、歩き始め左足を挙げた時に痛みが出て、着地した際に重ダルさと
不安定感があることがわかった。

ふくらはぎのツボと足の甲の鍼をして、動きを確認してもらうと症状が大幅に軽減したので
施術を終了した。

〈2診目〉(3日後)
「10→5」まで症状が軽減していたので、前回と同様の施術を行う。
不安定感が残っているので、股関節と肩の関係性を考え関連する肩甲骨内側と腰のツボに鍼をすると症状が消失した。

〈3診目〉(1週間後)
「左大腿全体の重ダルさが何となくある感じ」との事
足のツボで対応すると消失したので治療を終了した。

さらに1週間後にご連絡頂き、症状が出ていないので終了とした。


使用した主なツボ

飛陽L 中腰L 大腰L 肩陵L 胃兪L

まとめ

股関節の動きは膝下の過緊張から不調になることが多い。
今回の股関節の不調は、ふくらはぎと足の甲の過緊張が臀部と腸腰筋の動きを妨げてい
た為、足を挙げる動作の不具合と力が入りづらく不安定感が出ていたと思われる。
それに伴い、仙骨と肩甲骨の関係性が崩れ、より股関節の不具合を大きくしていた。

腸腰筋に関連する足の緊張緩和が早期改善に繋がった。

●症例2

患者

70代 女性

来院日

2017 10月

症状

二日前から歩いていて急に右股関節が痛くなり、足を引きずるように歩いてしまう。
整形外科に行きレントゲンを撮ったが骨に異常はなく、鎮痛剤とシップを貰ったが症状軽減せず
不安になり、同居する息子さんがインターネット調べてくれて来院。

治療内容と経過

〈初診日〉
痛みがでる動作を診てみると、右足を後ろに引いた時と右側に体重を乗せた時に、痛みが出ること
解った。

それぞれの症状に関連する足のツボ2箇所に鍼をすると症状が大幅に軽減したので施術を終了した

〈2診目〉(5日後)
股関節の痛みは消失したが、右大腿外側部に重ダルさが出現。
症状に関連する背中のツボに鍼をすると改善したので施術を終了。

後日「問題なく歩けている」との連絡を頂いた。

使用した主なツボ

大腰R 太衝R T12(1.5)

まとめ

鼠径部に股関節の動きに重要な腸腰筋があり、足の指間の過緊張により不具合を感じる事が多い、不具合に関連している過緊張部を診つけることで早期改善に繋がった症例である。

●症例1 体重をかけると股関節に激痛が走る

患者

70代 女性

来院日

2017年 1月

症状





























10日前にベッドから起き上がって歩き出す際、物に引っ掛かり身体を捻って後ろから転倒した。
2.3日は全く痛くなかったが、朝起きたら急に痛くなってきた。
曲げても伸ばしても捻じっても痛みが出ないが、左足に体重をのせるとピキッと左股関節から大腿内側
にかけて激痛が走って、左足を引きずって何とか歩ける状態
整形外科でレントゲンを撮ったが骨には問題ないと言われ、シップだけ渡された
様子を観ていたが痛み変わらない為、知り合いに鍼(はり)が良いと勧められて来院。

治療内容と経過

患者様に鼠径部を触ってもらうと、1ヵ所に圧痛があった
背中のツボを使うことで、痛みが和らいだ。歩いて頂くと、体重をかけての痛みが半減していた
痛みがでる動作をよく観察してみると、左足を後ろにある状態時に痛みがキツい事がわかったので
関係するツボに鍼をすると痛みが和らいだので終了した。
3日おきに2診目・3診目と同じ施術で痛みが消失したので治療を終了とした。

使用した主なツボ

T9(1.5)L 膝陽関L 大腰L

まとめ

股関節に痛みを発したが、足や背中から影響を受けて痛みに至った症例であった。足の緊張により柔軟性が失われると、股関節への負荷が増幅し上半身にも影響する。さらに痛みを避けるため、動作の歪みが生じていた。胸椎の動き良くすることで、大腿内側の痛み自体が改善できる。主訴である箇所にとらわれることなく、全体の動きを観察すると痛みの原因へとたどり着くケースは珍しくない。